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カナダのRIMは変われるか?CEO交代でも株価下落

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 スマートフォン、Black Berryで有名なカナダのRIM(リサーチ・イン・モーション)が22日、経営トップの交代を発表しました。

 RIMはここ1年で株価が75%ダウンという、脅威の斜陽の道をたどっています。一時はスマートフォンで市場を席巻していましたが、iPhoneなどの台頭でシェアが大きく減少し、歯止めが掛からなくなっていました。

 以前から問題だと指摘されていたのが、共同CEOが共同会長も務めるという権威体制です。改革を起こしたいRIMにとって、この体制が大きな障壁になると言われていました。そこで今回共同CEOと共同会長を務めていたマイク・ラザリディス氏とジム・バルシリー氏がいずれの職も退くというのは、株主にとっても大きな驚きとなりました。二人の後はRIMの最高執行責任者であったトーステン・ハインズ氏がCEOの役職につきます。
 
 普通であれば、ポジティブな動きと受け止められて株価が上がるのですが、それでも今日のRIMの株価は前週末比で8.5%安と、市場はこの動きを「がっかり」と受け止めています。なぜでしょうか?

■前CEOが引き続き影響力

 二人が現職を退くというところまでは良かったのですが、前共同CEOラザリディス氏は副会長として取締役会にとどまり、新CEOに戦略的な助言を行うそうです。前共同CEOバルシリー氏もまた取締役にとどまるそうです。大物のこの二人がやはりなんらかの形で会社にとどまることで、結局背後で新CEOに影響力を持ち続けるだろうとの声が大きいのでのです。
 
 さらに新CEOは、前CEOの経営戦略を踏襲していくと話しています。そのためほとんどのアナリストもやはり大きな改革が見込めないと見ていて、市場はがっかりの株価下落ということになったようです。

 もうひとつ新CEOの経歴も不安要因になっています。新CEOは元シーメンス出身で、シーメンスと言えば法人顧客相手のビジネス。今RIMに求められているのは、一般消費者向けのビジネスの経験です。また、新CEOはハードウェアエンジニア。今多くの改革がソフトウェア部門で起こっているため、ソフトウェアエンジニアではなかったということも、また落胆要因になったようです。 

 私はiPhoneユーザーなのですが、やはりAndroidやiPhoneだけでなく、市場に魅力的な商品と競争があったほうがいいのですが…。あまり時間がなさそうに見えるRIMですが、また色々改革が起こるか、見ていきたいと思います。


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by katoyasuko | 2012-01-24 09:27 | テック

ジャーナリスト加藤靖子のブログです。ニューヨークで日経ビジネス勤務を経て、フリーに。シリコンバレーから、テック情報を書いています。メールはmail@yasukokato.com 。Photo:Takahiko Marumoto
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加藤靖子。1982年9月11日東京生まれ、九州育ちの29歳。
中央大学在学中から、マガジンハウスの編集部アルバイトに明け暮れる。卒業後米Pace大学に留学。在学中にジャーナリストのアシスタントをしながら、フリーで原稿を書き始める。
卒業後、2007年末から日経BP社ニューヨーク支局勤務。ビジネス・経済誌「日経ビジネス」編集部で、大統領選挙、金融危機、自動車産業の低迷などをレポートし、刺激的な日々を送る。
2011年からサンフランシスコ郊外、シリコンバレーに引越し。フリーになり、「日経ビジネス」「日経デジタルマーケティング」などに記事を寄稿。
最近はすっかりテック系ニュースに目覚め、シリコンバレーでテック系イベントに出席したり、インタビューを行ったりしている。
最近のインタビューは、シェリル・サンドバーグ(Facebook COO)、ナビーン・セバデュライ(Foursquare共同創業者)、ガ・ワン(Smule共同創業者)など。

好きなことは料理、体を動かすこと、友達としゃべること、ファーマーズマーケットに行くこと。
仕事とプライベートをあまり区別せず、楽しく仕事をしています。

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