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Pink Tech シリコンバレー

私の英語習得方法ーメンタル編

 英語の勉強のことだったら、割と気軽に書けるかなと思ったのですが、考え出すとやっぱり英語の勉強って深いですね。その人の人格や興味によって、勉強法って違うと思うので個人記になってしまうのですが、参考になるかもしれないので書いてみます。

-卑屈な学生時代-
 私が英語の勉強を始めたのは、ちょうど20歳の時です。留学を意識していたので、21歳の時に本腰を入れて勉強し、TOEFLのスコアを取り、大学に入りました。勉強の方法についてはまた別にしますが、スコアは大学に入れるレベルとされていたので、これでひとまず大丈夫だと思っていました。

 しかしびっくりしたのはアメリカに来てからです。全然喋れませんでした。本当は喋れたんじゃないの?と思われるかもしれませんが、何というか、自分が思い描いていた姿と全然違いました。私が考えていたのは、教科書を持ちながら友人たちと楽しくおしゃべりする…ビバリーヒルズ青春白書みたいな学生生活です。しかし私は話を振られても、極度に緊張して「アァ~、アァ~、エ~」と言って、どもることしかできませんでした。会話ができたのは、同じレベルの韓国人や台湾人の子達です。心強くはありましたが、理想と現実のギャップにすごく落ち込みました。

 そこから勉強していって、色々と解決するわけですが、今振り返って思うとメンタル面で自己反省をする部分が多いです。私の一番の問題は、自分のいらないプライドが邪魔をして、なかなか人と喋ろうとしなかったこと。しゃべれないだけなら良かったのですが、上手く会話を運ばせられないと落ち込んで、卑屈になっていました。その卑屈な感じは、きっと会話の中にも出ていて、今考えると一緒に喋った人に悪いことをしてしまったなぁと反省しています。

 以前友人が「日本人の駐在員は、エリートだから、初めて壁にぶつかって英語を喋りたがらないのよ」と言っていました。でも、私もその気持ちは分かります。私は非エリートですが、五体満足に生まれてきて、学校で勉強や運動をおそらく平均以上のところでいつもできていました。しかし、アメリカに来たとたん、平均以下どころか15点くらいの会話能力で幼児のように喋ってしまうわけです。これは落ち込みを通り越して、衝撃の体験ということになります。

 今振り返って思うのは、会話というのはコミュニケーションなので、相手のことを理解しようとする態度とか、相手のことを支えてあげようとする言葉とか、そういったことのほうがより重要です。自分のプライドは脇に置いて、相手の話をにこやかに聞く(へらへらしてはいけません)、分からないことがあれば聞くような態度で臨むべきだったと思います。それから、分からない場合というのは、割と背景を聞けば分かる場合というのが結構あります。例えば会話全体でわかんないなーと思ったとき、よくよく聞いてみると知らないドラマの話だった…みたいなことは多いです。

-英語はコミットメントー
 どれくらいの期間勉強すれば、英語ができるようになるか気になると思います。私の場合、それほどストレスなく、きちんと会話できるなというレベルに達するまでアメリカに来てから4年掛かりました。これは個人差があるのでなんとも分かりませんが、他の人はどうなんでしょうか…。といっても今でも勉強中です。ネイティブでない限り、英語の勉強に終わりはありません。

 先ほど言ったように、来たばかりの時の英語はひどいものだったのですが、次第にマシになっていきました。英語の伸びを折れ線グラフで例えると、直線で停滞状況が長く続いた後、ふわっとちょっとだけ上がり、また停滞状況が長く続いた後、ふわっと上がり…を繰り返すような感じです。なので、途中でさじを投げたくなるのですが、停滞期間のあとに必ず「ブレイクスルー」があるので、そこまで忍耐強くやることだと思います。それをずっと続けることによって、英語の実力が上がります。

 できるだけ早く英語ができるようになりたい!と思うのですが、私が大学のときに英語の先生から言われたのは「より英語の海の中で泳いだ人が、英語をモノにすることができる」ということでした。一応英語を一通りやった今、やはりそうだったなぁと思っています。ですので、あまり焦らず、長い目でコミットメントすることだと思います。

 もちろん、若ければ若いほど吸収が早いのは確かです。私もアメリカに来たばかりのとき、高校からきている人がうらやましかった。しかし、すこし時間が多くかかるかもしれませんが、遅すぎるということはありません。時間を掛けただけ、確実に英語の「ブレイクスルー」を感じられます。

 具体的な私の英語習得方法はまた次回書きますね。



by katoyasuko | 2011-12-01 13:47 | 英語

ジャーナリスト加藤靖子のブログです。ニューヨークで日経ビジネス勤務を経て、フリーに。シリコンバレーから、テック情報を書いています。メールはmail@yasukokato.com 。Photo:Takahiko Marumoto
by katoyasuko

Profile

加藤靖子。1982年9月11日東京生まれ、九州育ちの29歳。
中央大学在学中から、マガジンハウスの編集部アルバイトに明け暮れる。卒業後米Pace大学に留学。在学中にジャーナリストのアシスタントをしながら、フリーで原稿を書き始める。
卒業後、2007年末から日経BP社ニューヨーク支局勤務。ビジネス・経済誌「日経ビジネス」編集部で、大統領選挙、金融危機、自動車産業の低迷などをレポートし、刺激的な日々を送る。
2011年からサンフランシスコ郊外、シリコンバレーに引越し。フリーになり、「日経ビジネス」「日経デジタルマーケティング」などに記事を寄稿。
最近はすっかりテック系ニュースに目覚め、シリコンバレーでテック系イベントに出席したり、インタビューを行ったりしている。
最近のインタビューは、シェリル・サンドバーグ(Facebook COO)、ナビーン・セバデュライ(Foursquare共同創業者)、ガ・ワン(Smule共同創業者)など。

好きなことは料理、体を動かすこと、友達としゃべること、ファーマーズマーケットに行くこと。
仕事とプライベートをあまり区別せず、楽しく仕事をしています。

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